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「30年のホタル観測記録を、次の30年の発生予測へ。」Penguin Labs、長野県「Shinshu AI GEARS」に採択

辰野町のホタル長期観測データ×全球環境AI「TWINZ Plus」で、ホタルの保全と観光活用の両立へ

長野県辰野町のゲンジボタルと星空(提供:辰野町観光協会)

~長期観測データと衛星・気象・土壌・地形データをAIで統合し、ホタル発生予測と持続可能な自然観光モデルの構築を目指す~

Penguin Labs合同会社(本社:東京都中央区、共同代表CEO:赤塚慎平、以下「Penguin Labs」)は、「長野県の令和8年度信州型サンドボックス事業 "Shinshu AI GEARS"」に採択されたことをお知らせします。

本事業では、長野県辰野町が約30年にわたり蓄積してきたゲンジボタルの観測データと、Penguin Labsが開発する全球環境AI「TWINZ Plus」を組み合わせ、ホタルの発生時期・発生状況の予測、生息環境の分析・保全、観光資源としての活用を一体化したAIモデルの構築・実証に取り組みます。

辰野町での実証を通じて、地域に長年蓄積されてきた自然環境データを「未来の意思決定に使えるデータ資産」へと転換し、将来的にはホタルに限らず、桜、紅葉、希少生物など、全国の自然・観光資源への展開を目指します。

日本有数のホタルの町・辰野町に眠る「30年のデータ資産」

長野県辰野町の松尾峡・ほたる童謡公園は、多い日には1万匹を超えるゲンジボタルが舞う全国有数のホタルの名所です。「信州辰野ほたる祭り」も70回を超える歴史を持ち、ホタルは辰野町を代表する自然・観光資源となっています。

松尾峡・ほたる童謡公園に舞うゲンジボタル
松尾峡・ほたる童謡公園に舞うゲンジボタル(提供:辰野町観光協会)

そして辰野町では、長年にわたりホタルの発生数や上陸状況などの観測を継続してきました。

一方で、ホタルの生息環境には、気温や降水量、河川環境、土壌水分、植生など、多様な要因が複雑に影響します。さらに気候変動が進むなか、これまで蓄積してきた観測記録を、将来のホタル保全や観光施策へどのように活用していくかが重要になっています。

今回の実証では、この約30年にわたる地域固有の観測データを、AIによって次の30年に活かせる資産へ変えることを目指します。

「いつ飛ぶか」だけではなく、「なぜ飛ぶか」をAIで読み解く

本実証では、辰野町が保有するホタルの発生・上陸等の観測データに、Penguin Labsの「TWINZ Plus」が扱う気象データ、衛星観測データ、土壌水分、地形・植生等の環境データ、将来気候シナリオなどを統合します。

ゲンジボタルの幼虫期、上陸期、羽化・発生期、成虫期といった生活史ごとに環境条件との関係を分析することで、単純な発生時期の予測だけではなく、「どのような環境条件がホタルの発生に影響しているのか」を可視化することを目指します。

紫陽花に止まるゲンジボタル
紫陽花に止まるゲンジボタル(提供:辰野町観光協会)

これにより、経験則だけに依存せず、データに基づいて生息環境の変化を捉え、保全施策の検討につなげられる仕組みを構築します。

ホタルを「守るAI」から、地域経済を「育てるAI」へ

今回のプロジェクトでは、自然環境の保全だけでなく、観光資源としてのホタルの価値を最大化することも重要なテーマです。

ホタルの発生時期やピークを事前に予測できれば、観光客への情報発信だけでなく、宿泊、飲食、交通、イベント運営など、地域全体の受け入れ体制の高度化につなげることができます。

将来的には、「ホタルの発生予測」と「観光需要予測」を組み合わせ、自然環境を守りながら地域経済にも還元する、新しい自然観光モデルの構築を目指します。

夕暮れの辰野町とホタルの光跡
夕暮れの辰野町とホタルの光跡(提供:辰野町観光協会)

Penguin Labsでは、自然環境の保全と観光振興を相反するものとして捉えるのではなく、「自然を守ることが地域の経済価値につながり、経済価値が自然を守る力になる」循環をAIによって支援していきます。

辰野町から、長野県、そして全国へ

本プロジェクトは、辰野町だけで完結するものではありません。

日本各地には、桜、紅葉、ホタル、雪景色、湿原、希少生物など、地域固有の自然資源と、それを長年観測してきたデータが存在します。一方、それらの多くは担当者や地域住民の経験・記録として蓄積され、十分にデジタル資産として活用されていないケースもあります。

Penguin Labsは辰野町をフラッグシップとして、地域の長期観測データ、衛星・気象・地形等の全球環境データ、AI、地域の知見を組み合わせるモデルを確立します。

そして、ホタルから桜・紅葉・希少生物などへ、辰野町から長野県内、さらには全国の自治体・観光地域へと展開し、「地域に眠る自然環境データを、地域の未来を考えるための資産へ変える」ことを目指します。

事業計画でも、辰野町でのPoCをフラッグシップとして成果を県内の他自治体や自然観光資源へ展開し、「長野県発」のAIを活用した観光資源活用モデルとして普及させる構想を掲げています。

全球環境AI「TWINZ Plus」について(特許出願中)

「TWINZ Plus」は、Penguin Labsが開発する、衛星観測、気象、土壌、地形、将来気候などの多様な環境データを統合し、地域ごとの自然環境や将来変化を分析・可視化する全球環境AIです。

農業分野における適地適作や気候変動影響評価などへの活用を進めており、今回の辰野町での実証では、その対象を自然環境保全・観光領域へ拡張します。

「TWINZ Plus」は、2026年7月15日に開催された国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)主催「NEDO Challenge」最終選考会において、テーマ1「生産現場の課題解決に資する技術開発」で第1位を受賞しました。あわせて、同時開催の「衛星データ活用アワード2025-2026」でも最優秀賞を受賞しています。

関連情報:NEDO Challenge 最終選考会にてダブル受賞 ― 衛星データ活用アワード最優秀賞/テーマ1第1位

Penguin Labsが培ってきた衛星画像解析、気象データ解析、需要予測、データ統合・可視化などの技術を組み合わせ、地域の意思決定を支援します。

Penguin Labs 共同代表CEO 赤塚慎平 コメント

辰野町には、約30年にわたり地域の皆さまが積み重ねてきたホタルの観測記録があります。私たちは、このデータを単なる「過去の記録」ではなく、未来の自然環境を守るための大切な地域資産だと考えています。AIや衛星データを使うこと自体が目的ではありません。地域の方々が積み重ねてきた知識や記録とテクノロジーを組み合わせることで、「なぜ今年は多かったのか」「これから環境はどう変わるのか」「何を守るべきなのか」を考えられるようにすることが目的です。30年の記録を、次の30年に使える資産へ。辰野町のホタルを未来へつなぐとともに、ここから生まれたモデルを長野県、そして日本各地の自然環境へ広げていきたいと考えています。

共同代表CEO 赤塚 慎平

今後の予定

採択後、辰野町と連携し、ホタル観測データの整理・統合、気象・衛星・土壌水分等の環境データとの統合解析、発生条件のモデル化、将来環境評価・可視化などを段階的に進めます。

実証成果については、ホタルの保全施策や観光戦略への活用可能性を検証するとともに、他の自然観光資源や自治体への展開を検討していきます。

Shinshu AI GEARSについて

Shinshu AI GEARS ロゴ
Shinshu AI GEARS

Shinshu AI GEARSの詳細については、公式サイトをご覧ください。

URL: https://shinshu-ai-gears.jp/

会社概要

Penguin Labs合同会社について

Penguin Labsは、衛星データ、気象データ、AIなどのテクノロジーを活用し、農業・自然環境・地域課題の解決に取り組むテクノロジーカンパニーです。全球環境AI「TWINZ Plus」をはじめ、地域に存在するデータと全球規模の環境データを組み合わせることで、これまで経験や勘に依存していた意思決定を科学的に支援し、持続可能な地域社会の実現を目指しています。

項目内容
会社名Penguin Labs合同会社
所在地東京都中央区
共同代表赤塚 慎平・梶本 宗義
事業内容AI・衛星データ等を活用し、新たなストーリーを紡ぐ

URL: https://penguin-labs.com/ja

本件に関するお問い合わせ

Penguin Labs合同会社 広報担当

Webフォーム:https://penguin-labs.com/contact/